このステップの概要
このステップでは「童顔の女性を少し大人っぽく見せるメイク術」のベースメイクについて解説します。
講義(動画)
協賛
講師:栢木進さん
撮影スタジオ・モデル:国際理容美容専門学校
撮影・映像編集:1,2 FILM
講義動画の書き起こし
テーマの紹介と、顔のイメージの分析(0:00〜)
メイクアップアーティストの栢木進です。
今回のテーマは「童顔の女性を少し大人っぽく見せるメイク術」を皆に見ていただきたいと思います。
彼女を見てそういうテーマを思いついたんですけど、じゃあ何が童顔に見えるのか?というところを最初に理解しておかないと、闇雲にアイメイクを強くしようかなとそういうアイディアになってしまうので、そうすると似合う似合わないという話になってしまうので、まずは何がどういうポイントが彼女のイメージを作っているのかっていうところを最初に見ていくことが必要かなと思うので、一個一個見ていこうと思います。
例えば、彼女の雰囲気もかわいいですよね。そういう風に思います。
じゃあ何が可愛いかというと、目が丸い、顔も丸い、ほっぺのあたりもふっくらしていて、顎もあまいですよね。
あんまりここがシャープに尖っていない、アゴ先がとがっていない、というのも甘みを感じるのかなと思います。
ヘアがタイトになっているのも、そう見せている要因でもあると思うんですけど・・・かといって鼻筋はすごくすっと通っていて、こういうところは男性っぽいのかなとは思います。
色々な要素がミックスして、可愛らしさというのが出ているのではないかなと思います。
このまま、例えば彼女の目のまま「シャドウを入れました」「アイラインを入れました」「マスカラを上げました」というと、そのまま可愛らしい丸い目がより丸く強調されて、すごく可愛らしい雰囲気になってくると思うんですよ。
●今回の大人メイクのポイント
今回は、それをそうしないで、ちょっと大人っぽく見せたいので、アイラインを外にすっと引いてあげる、あんまりストロングにシャープに引くのではなくて、ちょっとすっと横に流れるようなアイライン。
そうするのと鼻筋が相まって大人っぽく見えるのではないかなと思います。
チークもあまり下に下に入れてしまうと、より可愛らしいほほが落ちた感じ、下にある感じになってしまうので、そうすると彼女の雰囲気をそのまま生かした甘めのある感じになってしまうので、そうではなくて下の印象を消すように、上の方にチークというかシェイドを入れてあげると、よりキリッとした印象になってくるのではないかなと思います。
眉毛は、このまま彼女のある眉毛をしっかり生かすことによって、リッチな感じが出てくるのではないかなと思います。
大人っぽくしようという発想だと、しっかり全部メイクで仕上げようというアイディアになりがちなんですけど、彼女もともと十分若いですよね。
そこにしっかりとフルメイクで作ってしまうと、逆に大人っぽいというか、ただただ老けて見えてしまうので、そうではなくて、肌は彼女の年齢相応の張りのある感じを最大限に生かす。
そこが今回のポイントになってくると思います。
ファンデーションの色の決め方(3:36〜)
はい、それではベースから作っていこうと思います。
今、スキンケアをしている段階なので、ここからファンデーションで肌を作っていくんですけど、ファンデーションで肌を作るというよりも、この彼女の肌のテクスチャーをもうちょっと整えてあげる。ツヤをだしてあげる。
影や色ムラを少しやわらげてあげるだけで、肌がすごくフレッシュに見えてくるので、そういうところを目指します。
ファンデーションはごくごく薄い色、薄いテクスチャーのものを使います。
しっかりと合わせるんですけど、これだと白いですよね。なので、もう少し濃い色をミックスしていきます。
見た感じで色が違えばそこでコントロールしていけば良いので・・・こっちかな?こっちは白いですよね。こっちくらいかな。
色を合わせるのは、すごく慎重に慎重にやっていかないと、後で取り返しがつかないので慎重にしてください。
今こうやって色を当ててみているんですけど、実際どういう色が本当にその人にあっているかチェックの仕方なんですけど、たとえば首とか・・・あんまり首の上だと影になりすぎて色のジャッジができないんですけど、光があたる首の辺に乗せてみます。ちょっと叩いてみて色が消えていくようだと合っています。
今ちょっとまだ白いのかな。残っている感じ。
もうちょっと濃い方が良いのかもしれない。なので、もうちょっと濃い目に作っていきます。
もう本当に微妙なサジ加減ですね。これくらいかな。その色を全体に乗せていきます。
こうやってみると、彼女の顔の赤みに対してファンデーションが黄色いのかなと見えるかもしれませんが、今の場合は首の色に合っているので、全然自然に馴染みます。なのでこの色で。
ファンデーションの塗り方(6:12〜)
あまりべたーって塗ると、ただただ老けてしまうので、繊細にちょっとずつちょっとずつ筆でしっかりと中心から・・・で、ある程度したら指で・・・で、おでこ。
面積の広いところから、徐々に徐々に外に向かって伸ばしていきます。
口周りは影になりやすいので、肌色のコントロールをしていきます。
すごく少量で塗っているんですけど、これくらいで十分だと思います。スポンジで全体に伸ばしていきます。
今、ファンデーションと言いつつも、すごくモイスチャナイザー的なスキンケアの延長線上なファンデーションなので、今これくらいのテクスチャーがつきますね。
もうちょっと、やっぱり肌感を生き生きとさせたいなとおもうので、もう少しテクスチャーを足していきます。
同じプロダクツをもうちょっと多め・・・多めという言葉は良くないかもしれないですけど、部分的に足していこうかなと思います。
●いきなりの塗り過ぎに注意
なぜ、ちょっとずつこうやって改めて、もう一回上から足していくかというと、同じプロダクツなんですけど、最初に付け過ぎてしまうと、後からコントロールできないんですよね。
だから、ちょっとずつちょっとずつ様子を見ながら、ベールを足していくというか、一枚ずつ肌を作っていくイメージ。
細かい所はスポンジで直していきます。もう一回おでこを。
まだ先ほどからの流れでも、まぶたとか鼻筋は今カバーしていません。テクスチャーを付けていません。
しっかりと首も・・・もうほとんど付いていないですよね。
付いていないですけど、これで伸ばしていくことによってテクスチャーが整っていく・・・肌のキメがだんだんだん徐々に整っていくようなイメージです。
●皮膚の薄い、まぶた・鼻・おでこは触りすぎない
残ったもので、まぶたに本当にちょっとだけ。
あんまりつけすぎてしまうと、まぶたはすごく皮膚が薄く顔の中で1番動く表情のつくところなので、付け過ぎるとよれてしまうので、ほんのり薄く。
鼻筋はまだ何もしていない状態なので・・・ここも皮膚が薄い場所なので繊細に乗せて、スポンジで軽く押させていくくらい。
あんまり触ってしまうと・・・皮がむけたようになってきちゃうのを皆も経験するかと思うんですけど、おでこもそうですよね。
なので絶対に触り過ぎない。
本当にちょっとファンデーションを乗せていく、テクスチャをちょっと足していくような感じ。あと小鼻はほんのちょっと。
これくらいで全体、ベースはOKなんじゃないでしょうか。
ベースの完成とパウダーについて(10:52〜)
多分、皆さん「パウダーはしないのか?」と思うかもしれないですけど、パウダーはしません。
というのも、こう見た瞬間、もうすでにツヤが良い感じに抑えられているというか、そういうテクスチャー、なのでここであえてパウダーを振ってししまうと、もっとマットにもっとカサカサに見えてしまう。
だから内側からのツヤが出てくることを計算して、このままパウダーはしません。
まとめ
- ファンデーションの色は首、デコルテに合わせる(少量塗ってみて色が消えればOK)
- ファンデーションで肌を均一にキレイにするという意識ではなく顔の色ムラをなくすイメージで
- ファンデーションは面積の広い部分から外に広げるように
- 鼻筋は優しく優しく触り過ぎない
- パウダーは最終的に様子を見て必要であれば少量を
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